冬鴉

朝の街闇の残り火冬鴉

 

ー冬鴉

寒中に見る鴉をいう。ところどころ雪のある冬田の中を、鴉が餌
を求めて歩く。一、二羽で現れることが多く、なんとなく哀れで
親しみがわく。餌の無き、厳しい冬を生き抜く姿に惹かれるもの
がある。

 

木の如く凍てし足よな寒鴉 富田木歩