あなたの詩をよみたいです。

と言われて、驚き戦いた。

なぜだろうかと言えば、それはその言葉の連なり自体が詩的で、お願いであると同時にプレゼントであるからだ、と思ったのだけれど、どうだろうか。

 

文章を書けばそのドキドキを少しは鎮めることが出来るかと思って、今文章を書いている。そしてそのまま詩(のようなもの)を書いてみた。

 

 

駆ける電車の窓

 

曇る夕暮れ 電車が走る

横たわる駅のホーム 電車は走る

駆ける電車の窓から わたしはあなたを見る

駆ける電車の窓に あなたを見るわたしの影を見る 

それは不意に それは瞬く間のこと

 

煙る夕闇 電車が走る

知らぬ駅へと 電車は走る

駆ける電車の窓から わたしはあなたの影を見る

駆ける電車の窓に あなたはわたしを見ただろうか

電車は走り 闇を駆ける

小さな窓に 小さな雨が降る

それは不意に それは瞬く間のこと

 

 

読んでくれたあなたに、わたしは心底ありがとうと言いたいし、同じくらい、いやそれ以上に、あなたの“詩”をよみたいです、と言いたい。